女性で僧侶になるには?資格や年齢制限は?結婚して子どもがいても大丈夫?

寺

NHK「逆転人生」に出演された天台宗僧侶の髙橋美清さんは、元フリーアナウンサーの髙橋しげみさんです。

天台宗僧侶と言えば、瀬戸内寂聴さんもそうですね。

僧侶といったら男性のイメージが強いのですが、知らないだけで女性の僧侶も多いのかもしれません。

女性が僧侶になるにはどうしたらいいのでしょうか?
佛教を学ぶ大学などがあるので資格は必要かもしれませんが、年齢制限だったり、結婚して子どもがいても大丈夫なのか?など気になりました。

今回は、女性が僧侶になるためには
資格・年齢制限・子どもがいる既婚女性でも大丈夫なのか
という内容で調査しましたのでご紹介します。

僧侶になるのに資格は必要?資格取得の方法は?

僧侶になるための資格はないそうです。

だからといって誰でもなれるわけではなく、仏門に入るための許可が必要で、「得度(とくど)」という儀式を受けなければなりません。

得度とは、出家して僧になることをいいます。

得度を受けるためには、仏教に対する理解や知識を得なければならないので仏教系の大学で学ぶ人が多いようですが、これは通信教育や専門学校でも学べます。

大学や通信教育で学んだ後は、寺院で修行を受けることになります。

必ず大学や通信教育で学ばなくてもいいそうですが、その分修行年数が異なってきます。

修行年数は、
大卒ならば1年
高卒ならば2年
中卒ならば5年
かかるそうです。

勉強せずに僧侶になれるなら・・・というそんなに甘い話ではないみたいですね。

髙橋美清さんは比叡山で修行をしているとき、60日間の修行で体重は14キロも減って、両足の爪はなくなり骨が折れたそうですよ。

比叡山の60日間の修業で体重は14キロ減って、両足の爪がなくなって、足の骨も折れた。肋骨にもヒビが入っていた。

引用:弁護士ドットコムニュース https://www.bengo4.com/c_23/n_11458/

かなりの覚悟が無いと修行は乗り切れないかもしれませんね。

僧侶になるのに年齢制限はある?

年齢制限はありません。

元フリーアナウンサーの高橋しげみさんも、瀬戸内寂聴さんも50代前後で出家されています。

60歳以上でも、会社を退職したあとの第二の人生として僧侶を目指す方も増えてきているそうです。

しかし、なかには年齢制限を設けている寺院もあるそうですよ。

結婚して子どもがいても僧侶になれる?

なれます。

実際に、子どもがいる女性僧侶の方も多く活躍されているそうです。

女性にしかわからない悩みや気持ちにも寄り添ってもらえるので、女性僧侶が増えることはいいことだと私は思います。

産休・育休・有給休暇の制度がある寺院もあるそうです。

女性だから、子どもがいるからといって僧侶になれないというわけではないので、僧侶になりたいと思われているならば、目指してみていいと思います。

大学に通うのが難しければ通信教育もありますし、大学に行かなくても修行は出来るようなので(ただし修行期間は長くなります)、受け入れてもらえる寺院さんを探してみてもいいのではないでしょうか?

お坊さんになりたい人へ、お坊さんからのお言葉

お坊さんがこたえるお悩み相談サイトがあります。
ここで、お坊さんになりたい30代女性の質問がありました。

「どうすればお坊さんになれるか知りたい」という相談です。

それに対し、お坊さんがこたえています。

形から入ることは絶対にお勧めしません

禅宗においては、まずは参禅であると思います。
禅宗では己事究明が最も大切です。
己の一大事を明らめるのです。
僧侶の衣を着ることはその後であると、私は思っています。
出家をせずとも道を求めることは可能だからです。
形の上で出家をし、僧堂に入ると、僧侶の世界の専門スキルを学ぶことにばかり追われ、上下関係も大変厳しく、本分である参禅、己を明らかにする、サトリ、正智を求めることが疎かになってしまうからです。
何のために参禅をするのか?
それは仏道の究極を学ぶためです。
自分が救われてもいないのに形の上で僧侶という姿をして説法することは大罪、人を魔導に導くことになり、中身のない布教になってしまうからですからです。
そのためには参禅を深め悟りを得られた師のもとでの参師聞法、工夫坐禅を両輪とし、己を明らかにする、悟りを求める事が先決です。
まずはあなたが心底、正師と崇められるような明眼の師を探し求めることからであると思います。厳しいことを申し上げます訳は、安易に出家してしまったある方が生活をするために檀務、法務に追われるのみで、仏道の根幹を未だおろそかにされてしまっているからです。

引用:hasunoha https://hasunoha.jp/questions/131

なぜなりたいか、が一番の問題です

80歳でエベレストに登頂される方がいるのですから、年齢は問題ではありません。なる方法は宗派によって違いますのでそれぞれの宗務所(宗務庁)に問い合わせるのが手っ取り早いです。また、道はかなり開かれていますのでガッツさえあれば誰でも資格を取ることはできます。
それよりなにより一番の問題は、「なぜ僧侶(お坊さん)になりたいか」です。
私は寺の生まれではありませんが出家得度して僧侶になりました。その際、宗派内の面接で「寺の生まれでは無いが僧侶になりたい、といって出家する人が毎年大勢います。そのうち実際に僧侶であり続ける人は2割くらいです」と言われました。果たして、数年たって周りを見渡すとその数字の通りで、一緒に修行した仲間はみんな辞めてしましました。その理由のほとんどが「生活できないから」です。また、僧侶とは悩める人と常に向き合い続ける生活ですので、「人間が好き」でないと辛いと思います。
※お坊さんとは、仏様の弟子として生きていく、というライフスタイルの事なので、お坊さんになっても収入はありません。住職になるとお給料をいただけますが、それなりに狭き門です。私は13年かかりました。それまでは大きなお寺のお手伝いをしながら、あるいは兼業やアルバイトなどで生活することになります。全国に何万という空き寺がありますが、生活できないから空き寺になっているのです。夢の無い話ですみません。
私個人の意見ですが、せっかく僧階(そうかい:僧侶の資格)をとられるのなら、「僧侶であり続けて欲しい」と思います。いくらお医者さんの資格をとっても実務を一切しなければ、医者という仕事のやりがいやダイナミズム、苦しみ、悩みを知ることができないのと同じです。

引用:hasunoha https://hasunoha.jp/questions/131

何事もそうだと思いますが、「なぜ、なりたいのか」という思いが大事のようです。

そうでないと、壁にぶち当たった時にブレてしまったり初心を忘れてしまうかもしれません。

大変なお仕事だからこそ、しっかりとした思いを持って、救いを求める人を導いていって欲しいと思います。

女性が僧侶になるには?のまとめ

資格も不要で年齢制限もありませんが、仏門に入るための許可が必要です。
「得度」という出家して僧になる儀式を受けなければなりません。

得度を受けるためには、仏教系の大学、通信教育や専門学校で仏教に対する知識を学ぶことになります。

その後、寺院で修行を積みます。

既婚者でも、子どもがいる女性でも僧侶を目指すことは出来ます。

年齢制限も無いので、いつから始めても大丈夫のようですよ。

女性のほうが悩みなど話しやすいということで、女性僧侶の活躍は増えているようです。

「女性だから」、「既婚者だから」、「子どもがいるから」、という理由で僧侶になれないわけでは決して無いので、僧侶になりたい場合は目指してみてもいいのではないでしょうか?