天王寺動物園のニワトリ、マサヒロが起こした三度の奇跡とは?天王寺動物園ってどんなところ?マサヒロのメディア出演歴は?

天王寺動物園のニワトリ、マサヒロが起こした三度の奇跡とは?天王寺動物園ってどんなところ?マサヒロのメディア出演歴は?

6月19日の午後13時47分、幸福のニワトリ、奇跡のニワトリとして日本中に知られていたニワトリ、マサヒロが無くなりました。

ニワトリが亡くなったことがここまで大きく報じられるとはビックリです。

ということで、このビックリの秘密を調べてみました。

 

マサヒロの3度の奇跡、奇跡のにわとり、幸福のニワトリと呼ばれた理由は?

https://twitter.com/taco777rainbow/status/1042075531066212352?s=20

上の映像でも見ることができますが、もう少し詳しく、それぞれの奇跡の内容を見ていきましょう。

 

マサヒロの奇跡その1

2015年7月、アライグマに与えられる生餌として、ひよこの時70羽のうちの1羽として、天王寺動物園にやってきました。

ところが、同じころに、マガモが人工ふ化した。そのマガモにエサを食べさせようとしたが、1匹だと怖がってエサを食べない。しかし、ひよこも一緒だとエサを食べる、ということで、このマガモのヒナにエサの食べ方を教える先生役に、マサヒロが選ばれ、アライグマのエサにならずにすみました。

 

マサヒロの奇跡その2

2015年9月、天王寺動物園の大きなバードゲージ、鳥の楽園に鳥を襲う野生のイタチが出たということで、そのイタチを捕まえる罠のお取りになりました。

イタチを捕まえるための大きなネズミ捕りの中に入って三日三晩、おとりとしてずっと待ち続けたものの、イタチは出現せず、またしてもマサヒロは生き残りました。

 

マサヒロノ奇跡その3

ニワトリは、ひよこで餌にならない場合でも、通常は若鶏になるとして、今度は大型の肉食獣のエサになるのが定めだったのですが……

毎年、ライオンやトラといった大型の肉食獣が体調を崩し、その時には、死んだばかりの新鮮な鶏肉を与える、ということで、その餌となるはずだったのですが、なぜかその年は、肉食獣が体調を崩すことなく、餌として選ばれていたものの、結局餌となることもなく、この時もマサヒロは生き延びました。

 

こうして、わずか半年ほどの間に、3つの奇跡を起こしたマサヒロでした。

1つの奇跡であれば、どんなニワトリでも起こりうることでしょうが、こうやって3つも奇跡が重なると、本当に奇跡というよりほかはありませんね。

特に、イタチの罠のおとりとして三日三晩過ごした時のマサヒロの気持ちを考えると、辛いです。

 

3度の奇跡を乗り越えたマサヒロは、名前を付けられ、動物園で飼育されることに

この3度の奇跡が話題になり、マサヒロは、「触ると福が来る」幸福のニワトリと言われるようになり、餌としてではなく、園で飼育する鳥の一羽としてマサヒロを育てることになりました。

そこで、名前が必要だということになり、たまたま、その時に飼育員だった長谷川真登(まさと)さんと河合芳寛(よしひろ)のお二人から2文字ずつ名前をもらって、この時に初めてマサヒロと名付けられたのです。

この後、園内を散歩するために外に出るのを待つ、出待ちのお客さんがマサヒロ目当てで来園したり、子どもたちは、順番に抱っこするなど、大人気となりました。

 

3度の奇跡で、奇跡のニワトリとしてメディアに出演!

2015年12月には、テレビ大阪の「ニュースリアル」で奇跡のにわとりとして、初めてテレビに出演。

また、奇跡の鶏という噂が広まったことで、2017年、酉年の鶏の代表に、マサヒロが選ばれ、テレビにも出演。

そんなこともあって、同じく2017年1月29日、GReeeeNの名曲「キセキ」の誕生秘話を描く、松坂桃李と菅田将暉の映画、「キセキ あの日のソビト」の宣伝隊となり、大阪市の梅田ブルク7で行われた大ヒット御礼舞台あいさつに出演。福が来るという抜け羽を二人にプレゼントしました。

松坂桃李が「マサヒロ君、羽、もらっていいの?」と聞くと、大きく羽ばたいて答えたとか。

 

4度目のピンチ、鳥インフルエンザも無事に切り抜けたマサヒロ

4度目のピンチは、酉年の代表に選ばれた直後2017年2月のこと。

鳥インフルエンザが周囲で流行り、万が一近隣で鳥インフルエンザが出たら、マサヒロは処分されるはずだった……が鳥インフルエンザも無事に収まり、今回も生き延びたのでした。

 

マサヒロの人気の秘密とは……

もちろん、奇跡を何度も切り抜けてきたことで、噂になったことも大きな人気の元ではあるのですが、それ以外にも、ちょっとしたことではありますが、人気の秘密はありました。

昔は学校で鶏を飼っていたりして、普段食卓に上る卵の生み主を見る機会もそれなりにありました。小学生の時に飼育係をやっていたよ、という方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、近年は、小学校等で鶏を飼っているところは少なくなったのです。そこで、ただ鶏が見たい、ということで動物園に来る人も増えたということなのです。
昔だと考えられないかもしれませんね。

晩年は、飼育員さんの自転車のカゴに乗って、サイクリングする姿も人気でした。

https://twitter.com/pumaconcolor6/status/1324101155522138112?s=20

 

天王寺動物園ってどこにあるの? どんなところ?

このマサヒロが飼育されていた天王寺動物園は、大阪市天王寺区にあり、約11ヘクタールの園内に180種の動物がいる動物園です。上野動物園、京都市動物園に続き日本で3番目にできた動物園で、開園106年になります。

天王寺駅のすぐそばにあり、都会の真ん中にあります。

その中でも特に人気があるのが、国内でも8か所しか見ることができないコアラ、日本では天王寺動物園でしか見ることができない、ニュージーランドの国鳥キーウィ、そしてペンギンやホッキョクグマです。

それと並んで、これまでマサヒロも人気の動物の1羽でした。

 

この令和3年4月に独立行政法人化され、今後、園として、人材採用や園舎の老朽化対策、人気動物の確保等に柔軟に取り組み、人気動物園になるべく、現在取り組みを始めたところだということです。

 

奇跡のニワトリ、マサヒロのまとめ

こんなにも有名なニワトリは、今後、出ることがないのではないでしょうか。

そんな動物園のスターが亡くなってしまい、動物園としても、とても残念なことだと思います。

また、出会えたら幸せになれるニワトリがいると知っていれば、ぜひとも会いに行きたいと思う人もたくさんいたはずです。本当に残念です。

1年くらい前から体調を崩すことも多かったようで、マサヒロも辛かったでしょうが、5年以上いきたということで、ニワトリとしては、それなりに大往生だということですから、良かったですね。

 

マサヒロのご冥福をお祈りするとともに、天王寺動物園のこれからの発展を心よりお祈りしています。