任天堂とコロプラ騒動をわかりやすく解説!損害賠償請求金額が増額!

任天堂とコロプラ騒動をわかりやすく解説

コロプラ任天堂の間で2017年から「白猫プロジェクト」における技術特許侵害をめぐる訴訟が行われていました。

そして2021年4月21日に任天堂が求める「損害賠償額49億5000万円+遅延損害金」「96億9900万円+遅延損害金」に増額されたことをコロプラが発表しました。

およそ倍額となるまで損害賠償請求額に増額した任天堂とコロプラとの間で、どんな騒動が起きて来たのかをわかりやすくまとめました。

またこの巨額の損害賠償金をコロプラが払えるのかも検証してみました。

任天堂とコロプラ騒動の経緯

ゲーム最大手メーカーの任天堂が、大人気ソーシャルゲーム「白猫プロジェクト」を運営する株式会社コロプラを相手取り訴訟を起こしました。

訴訟となった原因はコロプラが「白猫プロジェクト」で用いているキャラクター操作の技術が、任天堂が保有しているプログラム特許を侵害しているということです。

そして任天堂はコロプラに対して44億円の損害賠償の支払いを求めて提訴しました。

わかりやすく経緯を述べると以下の通りです。

  • 任天堂が液晶上のバーチャルパッドで操作出来る技術を開発し特許を取得。
  • 特許を取得したがゲーム業界発展のためにと特許技術を無償で提供。
  • コロプラがほぼ見た目だけを変えた技術で特許を申請し他社に対し技術使用料を請求。
  • 任天堂は1年間に渡って警告したが、コロプラは独自技術と主張して任天堂の警告を無視。
  • 任天堂がコロプラに対して特許侵害として訴訟を起こす。
    (2017年12月)
  • コロプラは任天堂の特許権を侵害する事実は一切無いと主張し続ける。
  • 【現在:2021年4月21日】
    任天堂が請求額を49億5000万円+遅延損害金から96億9900万円+遅延損害金に引き上げ。

任天堂とコロプラ騒動の特許技術とは?

騒動で争われている特許技術は、スマホ画面上に現れるバーチャルパッドをタッチすることで、キャラクターを操作出来るプログラムです。

技術名は「ぷにコン操作システム」と呼ばれています。

どのような操作なのかは見た方が早いと思いますので、ぷにコン操作を行っている動画を以下に掲載します。

上記の動画はYouTubeのチャンネル「COLOPL CHANNEL」にアップロードされている『白猫プロジェクト ぷにコン操作ムービー【株式会社コロプラ】』というものです。

動画は2014年5月29日にアップロードされていますが、開発段階中のものとなっています。

任天堂とコロプラ騒動の今後見通し

任天堂の今般の損害賠償請求金の増額は、訴訟提起後の時間経過などによるものとしています。

また、裁判においてコロプラは、任天堂の特許は無効であると主張する資料を提出しています。

しかし裁判所に採用されるまでには至っていない状況です。

司法の専門家の間でも、任天堂の圧勝となる見方が多数のようです。

任天堂とコロプラ騒動 コロプラは賠償金を払える?

前章で訴訟において任天堂が有利であると述べました。

判決がもつれ更に時間が経過するとまた任天堂からコロプラに対する損害賠償請求金額が増える可能性があります。

コロプラも現在の企業経営の体力を超える賠償金額を負担する裁判結果となっては大変なことになります。

コロプラの2021年期の経常利益は120億円

またコロプラはキャッシュフローの内訳で580億円の現金を保有しています。

よもや裁判に負けて損害賠償金を支払うとしても倒産するレベルにあるとは思えませんが、大打撃とは言えるかと思います。

一方で裁判の専門家達の見方としては、どこかで和解で決着するというのが妥当だという意見も多いようです。

実際に任天堂とコロプラは2018年に裁判の係争中でありながらもNintendo Switchに「白猫プロジェクト」の新シリーズをリリースすることで両者は合意しているのです。

巨大なゲームメーカー任天堂と言えども、ヒットし人気となるゲームソフトがなければゲーム機も売れません。

ゲーム機メーカーとゲームソフトメーカーの対立は得することはなく、また面白いゲームを望むファンにとっても良いことは何もありませんよね。

任天堂とコロプラ騒動をわかりやすく解説のまとめ

任天堂とコロプラ騒動の経緯は以下の通り。

  • 任天堂とコロプラとの騒動は任天堂が無償提供していた特許技術をコロプラが侵害したとして任天堂が訴訟を起こしたことが原因。
  • コロプラは特許侵害はしていないと主張し任天堂側の主張を無視。
  • 訴訟が長引いていることから任天堂が損害賠償請求金額を増額。
  • コロプラは今後も特許権侵害の事実はないと主張していく方針。

世界中で幾多の訴訟を勝ち抜いてきた任天堂法務部にコロプラが勝てるとは思えないのが私の見解です。

また一人のゲームファンとしても、任天堂とコロプラの騒動は一刻も早く解決してもらい、また新しいゲームを世に出して欲しいと願っています。

以上、任天堂がコロプラに対する損害賠償請求金額を増額したことから、改めて任天堂とコロプラ騒動についてまとめてみました。

最後までお読みいただき有難うございました。