2022年1月17日に愛知県名古屋市にある牛丼チェーン店「すき屋」で
58歳のパート女性が深夜ワンオペ勤務中に倒れ、死亡すると言う痛ましい事件が公になりました。
この記事ではそもそも深夜ワンオペで勤務することは違法ではないのか、
法的に問題がないのかと言うことをまとめたいと思います。
ワンオペ営業とは
飲食店におけるワンオペ営業とは1人の従業員が一人だけで店を切り盛りするオペレーションを意味します。
具体的には、注文を取り、調理し、配膳し、食事を提供、片付けし、皿洗い物を行う一連の作業を一人で行うことになります。
特に深夜や早朝の場合他に人がいないことが多く、今回の事件ではそのために発見が遅れたため蘇生措置ができずにお亡くなりになっています。
そのため、労働環境の面からしばしば問題視されることがあります。
飲食店のワンオペ 営業は違法なのか、についてですが、
結論から言えば、「飲食店のワンオペ営業に違法はありません」
そのため、仮にワンオペで営業していても法律に抵触しているということはなく、
営業停止となったり罰則を受けることはありません。
すき屋パート突然死で物議となる争点
①ワイヤレス非常ボタン
すき屋では、お客様と従業員の安全を守るために「ワイヤレス非常ボタン」をつけることで、
いつでも本部に緊急通報をできる体制を整えていたと主張しているが、
パートが勤務交代する際に、緊急ボタンをつけることを交代する人とされる人の双方で確認することをマニュアル化していたのか。
今回の場合は、亡くなった本人が身につけていなかったと言われています。
②従業員向けの健康診断
深夜に勤務する従業員向けの健康診断の対象であったため、本人に通知していたが
健康診断を受けていなかったと言われています。
これについても、通知がきちんと本人に届いていたのか、
自分が健康保険の対象であることをなくなった本人がきちんと認識できていたか、
争点となるところだと思います。
今回については、言った言わないですき屋側の主張しかわからないためです。
③労働基準法に抵触する可能性
ワンオペ営業をする場合、スタップの労働時間ルールを違反してしまう可能性があります。
従業員を雇う場合、当然ながら「労働時間」「休憩時間」、「休日」に関して労働基準法を遵守する必要があります。
労働時間が8時間を超える場合は1時間、6時間を超える場合は45分間の休憩を設ける必要があります。
今回の場合は交代直後に倒れたようですが、ワンオペ営業の場合休憩時間が取れているのか確認するすべがないので、法律の落とし穴ではないでしょうか。